SHUT!の旬ネタコラム

  • カンザイシロアリ防除

アメリカカンザイシロアリの駆除施工に密着!【動画あり】

アメリカカンザイシロアリの駆除施工に密着!

先日、アメリカカンザイシロアリの駆除施工に密着してきました。その様子をレポートします!

アメリカカンザイシロアリは日本ではまだまだマイナーなシロアリです。”アメリカ”って名前がつくのでお分かりでしょうが北アメリカ原産の外来シロアリで、日本の各地に定着している厄介者なのです。そんな厄介者がSHUT!(シャット)の営業エリアである首都圏でも頻発しています。今回は被害を受けている建物が解体されるとのことで、アメリカカンザイシロアリ被害が各地に拡散しないよう解体前駆除施工を実施する建物に密着したいと思います!

田中勇画像   カンザイシロアリスタッフ 田中  木村画像  記事:Webスタッフ 木村

アメリカカンザイシロアリはココにいる!

日本各地で既に定着が確認されているアメリカカンザイシロアリは、日本で初めて見つかったのは東京都江戸川区です。その後、スポット的に被害地域が見つかっています。日本に定着した理由は、”輸入家具”など海外から持ち込まれた木材にアメリカカンザイシロアリが紛れ込んでいたためと言われており、現在でも気づかぬうちに持ち込まれる危険性があります。

現在定着が確認されている地域は以下のとおりです。

アメリカカンザイシロアリの分布

都道府県別に見ると、宮城県、山形県、福島県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、富山県、福井県、三重県、和歌山県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県、山口県、愛媛県、高知県、福岡県、熊本県、長崎県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県各地に局地的に分布しています。これらはシロアリ防除業者の報告によるものですが、潜在的にはこの地域以外にも侵入している恐れがあり、早期発見がとても大切になっています。

アメリカカンザイシロアリはシロアリ駆除が通用しない!?

アメリカカンザイシロアリの「カンザイ」は「乾材」のことで、乾いた木材でも関係なくエサにしてしまいます。日本で一般的な「イエシロアリ」や「ヤマトシロアリ」は、地中を移動し湿った木材を好むシロアリです。日本の在来種のシロアリは必ず地中から建物に侵入(※)するため、床下の薬剤処理によるシロアリ予防が確立されています。アメリカカンザイシロアリの場合、羽アリが木材内に穿孔・侵入するため、どこからでも侵入し被害を受ける恐れがあります。

アメリカカンザイシロアリの被害材

ということは、アメリカカンザイシロアリにはシロアリ駆除が通用しない!となってしまいますが、そうではありません!ちゃんとアメリカカンザイシロアリに適した駆除施工があります。
※南西諸島に分布する「ダイコクシロアリ」はアメリカカンザイシロアリと同様の被害をもたらします。

アメリカカンザイシロアリの被害例

「ヒアリ」のように人間に直接害がある外来生物が世間で認知されている一方、建物の厄介者が日本に侵入していることは、実はそこまで知られていません。
地震大国の日本において、シロアリの食害による木材の強度低下は大地震発生時の建物倒壊に間接的に影響を与えています。アメリカカンザイシロアリだと気づかずに被害を見逃されることがないように、私たちも努めていかなければなりません。

そこで、今回はアメリカカンザイシロアリの被害の様子から駆除まで密着し、アメリカカンザイシロアリについてより広くの方々にも知ってもらえればという思いでご紹介してまいります!

事前調査開始!

まず、事前調査で被害実態を確認していきます。

階段に糞
室内に入ると、いたるところに木屑のような粉粒が散乱しています。こちらは階段に散らばっている状態です。

アメリカカンザイシロアリの糞
この粒粒を拡大したものが上の写真です。俵のようなカタチをしていますね。
実は、コレこそがアメリカカンザイシロアリの被害を見つける重要な材料です。「え?どういうこと??」と思うかも知れませんが、これが見つかれば、100%アメリカカンザイシロアリの被害を受けています。それもそのはず。この粒粒、アメリカカンザイシロアリの”糞”なのです!

この糞があるということは、家の中の木材を食べた後ということになります。逆に言ってしまえば、この糞が見つかれば、そこにシロアリが潜んでいるのは間違いありません。カンザイシロアリ調査の第一歩は、この糞の確認から始まります!

POINT 糞の特徴は?

糞は肉眼では小さな砂粒にしか見えません。色はこげ茶色~肌色まで様々です。これは食べた木材の色によるものと思われます。大きさは0.7~0.9mmほどです。ルーペや顕微鏡があれば俵のようなカタチをして縦線が入っているのを確認できると思います。細かく確認出来なくても、”硬さ”である程度判別することができます。アメリカカンザイシロアリの糞は非常に固く、指で潰すことはできません。指ですり潰せるなら別の原因が考えられます。
アメリカカンザイシロアリの糞

 

糞孔がみつかる

この糞がどこから排出されたかを調べないことには駆除はできません。ですから排出孔(排糞孔、糞孔)という排出口を徹底的に調べます。
アメリカカンザイシロアリの糞口
今回は糞孔から糞が溢れている場所があり直ぐに発見できました。上の写真のような小さな穴が画鋲の穴のように開いています。これを見つけるのは実は難しく、ぱっと見てアメリカカンザイシロアリの糞孔なのか、人工的な穴なのかを見分けるまでには多くの現場をこなす必要があります。

2階の被害

今までの経験上、アメリカカンザイシロアリの被害は1階よりも2階に多く見られます。こちらの建物でも、2階のいたるところに糞が散乱していました。そして、表面的な被害も見つかりました。

窓枠の被害
窓枠にみられた被害です。アメリカカンザイシロアリの被害は窓枠から始まることが多く、こちらでも同様の現象が起きていました。おそらく、窓サッシ周辺の隙間から入り込む可能性が高いことや、窓の開け締めで羽アリが侵入する可能性があるためと考えられます。

▼動画で詳しくまとめてみました!

 

長押にカンザイシロアリの糞が溜まっている
長押(カーテンレールの辺り)を脚立に上がって確認してみると、長押(なげし)のくぼみにも糞が溜まってました。長押は壁に沿って付けられる造作ですから、長押に糞が溜まっているということは、”天井の角から糞が落ちてきている”と考えるのが妥当です。

▼動画で詳しくまとめました!

廻り縁の隙間からアメリカカンザイシロアリの糞
天井の角(廻り縁)には隙間が僅かにあり、そこに糞が溜まっています。間違いなくここから糞が落下しているのでしょう。ということは…この糞自体はどこから発生しているかというと、”屋根裏”からということになってしまいます。

天井板のカンザイ糞孔
天井板を確認したところ、ここにも糞の排出孔が無数にありました。これでは天井のいたるところから糞が落ちて来てしまいます。屋根裏(専門的には小屋裏)も実は非常に被害が多い場所です。ということで、小屋裏にも入って確認してみます!

小屋裏に侵入すると…

小屋裏に入ると、びっくりするほどの糞が堆積していました。

断熱材上の糞
断熱材の上に堆積した糞です。このように堆積した場所が十数箇所もありました。この糞の質量が少なくとも建物の木材から失われていると考えるとちょっと怖いですよね。小屋裏は被害が大きくなりがちな空間です。

POINT 小屋裏空間はアメリカカンザイシロアリの最適な住処!

小屋裏には外からの通風を取り入れる換気孔がありますので、そこからシロアリが入ってきます。小屋裏の木材はほぼ100%露出していますので、好きな場所から木材を穿孔、営巣を始めます。それから数年間、誰にも気付かれることなく木材を食い荒らし巣を大きくしていきます。成熟した巣からは、新たな巣を作るための羽アリが誕生します。その羽アリが小屋裏を飛び回って新たな巣を小屋裏の別の場所に作ります…。これが数十年繰り返されたらどうなってしまうか、容易に想像がつきますよね。

 

カンザイシロアリの穴塞ぎ
小屋裏は夏場、非常に暑くなります(50℃以上の高温環境です!)50℃はシロアリは全滅する暑さです。それなのに死なないのは、木材内という温度変化の少ない場所に巣を作っているからです。とはいえ、木材にも隙間がありますので、そういう隙間は自分たちで塞いでしまいます。日本のシロアリが作る蟻道と同じものをアメリカカンザイシロアリも作ることで自分たちの生活環境を維持しているようです。

最後に外を調査

通気孔にアメリカカンザイシロアリの糞が

外回りもアメリカカンザイシロアリの形跡を見つけるポイントですから最後に調べました。すると、通気口に糞が堆積しているところが…。通気孔の糞ですが被害密集地域ではよく見られます。普段の生活でも確認しやすい場所ですので、このような堆積物が無いかを定期的に確認してると早期発見に繋がります。

庇の糞
木造の屋外倉庫にある庇にも糞が大量に溜まっています。屋外の木材も被害を真っ先に受けやすいポイントです。

外壁を剥がして被害実態を確認してみたところ…

先ほどの通気口から糞が出ている場所は、床下からみたところ全く被害が無かったため、外壁を解体して被害実態を確認していきます。(今回は解体現場のため実施)

▼こちらは動画でもまとめました!

結構大掛かりにグラインダーなどを使用して被害箇所の特定を実施していきました。

外壁を剥がしてアメリカカンザイシロアリの被害を把握
剥がした状態です。基礎コンクリートの上に置かれた土台がシロアリの食害を受けています。これは紛れもなくアメリカカンザイシロアリの被害です。

中には糞だけでなくシロアリも
中には糞が溜まり、シロアリも生息していました。

女王と王
さらにびっくりなのが、アメリカカンザイシロアリの女王と王がそこにいたことです。逃げずにじっとしているのは開けた箇所が王室だったのでしょう…。シロアリからすると突然のことでしょうし、かわいそうになりますが、家を食い荒らす害虫としてこの時ばかりは考えなくてはなりません。

アメリカカンザイシロアリの調査は完了!

室内、小屋裏、床下、外回りと全体を確認していきこちらの建物のアメリカカンザイシロアリ被害調査は完了しました。被害としては、建物の土台から小屋裏まで全体に拡がっており、その全ての被害部に処理をおこなわなければなりません。この調査を元に今度は駆除工事を実施していきます。

 

アメリカカンザイシロアリ駆除工事開始!

駆除は小屋裏からスタートします。方法は様々ですが、最も基本的な穿孔注入処理をまずは実施していきます。

小屋裏の処理
今回は撮影が入りましたので複数人が小屋裏に入りアメリカカンザイシロアリ駆除を実施しました。小屋裏は足の踏み場所がほとんど無いので通常は2人ほどで作業をしていきます。白い断熱材の部分は体重をかけると天井を突き破ってしまいますので要注意です。

▼小屋裏の処理は動画にまとめました!

小屋裏のカンザイシロアリ駆除

開けた穴にムース状の薬剤を注入すると、隣の穴から薬剤が飛び出てきます。穴と穴が木材の中で繋がっているからです。表面的に被害の大きさが分かりませんが、内部にシロアリが作った空洞が無数にあることが分かりますよね。

木部処理

小屋裏は全体に被害が拡がっていたため、全体的に噴霧処理も同時に実施しました。これで小屋裏の解体前駆除処理は完了です。

続いて2階~1階の処理を行います。こちらも動画にまとめましたので動画を見て頂けると処理のイメージが掴みやすいと思います!


基本的には、被害部分にドリルで穴あけ→薬剤注入の流れです。この作業を被害が発生している場所全てに実施しました。このあとも1階や外回りの処理も行い、2日がかりでこちらの現場のアメリカカンザイシロアリ解体前駆除を施工させていただきました。

 

カンザイ駆除に密着して感じたこと

今回アメリカカンザイシロアリの駆除施工に同行して1番衝撃だったのは、そこまで被害がなさそうな木材でも薬剤を入れるとどんどんムース剤が入っていく箇所が非常に多かったことです。見えないところで被害が進行していくとはまさにこのコトか!と思わされましたが、事実として表面がほぼ無傷でもシロアリ被害を受けている可能性があることを認識する必要があるのかな、と思います。

この記事をココまで読んで頂いた方々はカンザイシロアリの潜在的な怖さや特殊性が理解できたのではないでしょうか。とにかく早期発見が大切ですので、お住まいの地域で被害を聞いたことが無かったとしても、日頃からカンザイシロアリの糞や形跡に注意してみてください!

もしも、写真のような穴や茶色い粒粒をお家や家の周辺で見かけたら、一度専門業者に調査をしてもらうと確実かなと思います。アメリカカンザイシロアリのように木材の内部に侵入したシロアリを市販薬だけで対処するのは非常に無理がありますので、まずはお気軽にご連絡ください!

まずは予防を第一に、プラス駆除をおこなう「防除」がSHUT!の基本方針です。

安全性・確実性で選ぶならシロアリ駆除・予防はSHUT!

東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城に対応しております。